【SOS】美容師が繁忙期で2025年帳簿付け全くやっていない!手遅れになる前に税理士にお任せする全手順

2025年の確定申告が迫る中、「繁忙期で帳簿付けに全く手をつけていない…」と焦っていませんか?山積みの領収書を前に、もう手遅れかもしれないと不安に感じている美容師さんも多いはずです。ご安心ください。結論から言うと、今からでも全く問題ありません。この記事では、帳簿付けがゼロの状態からでも税理士にすべてお任せして、2025年の確定申告を無事に完了させるための全手順を徹底解説します。美容師に強い税理士の賢い選び方から、気になる費用の相場、領収書を丸投げする際の注意点、さらには「どこまで経費にできる?」といった具体的な疑問まで、あなたの不安をすべて解消します。この記事を最後まで読めば、確定申告のストレスから解放され、安心して本業に集中できるようになります。

目次

1. 【結論】繁忙期で2025年の帳簿付けが全くでも税理士にお任せすれば大丈夫

年末の繁忙期、予約でいっぱいのサロンワーク、そして新年会や成人式の準備…。美容師にとって一年で最も忙しい時期を乗り越え、ふとカレンダーを見て愕然とする。「もうこんな時期なのに、2025年の帳簿付けに全く手をつけていない!」山積みになった領収書やレシートを前に、途方に暮れているのではないでしょうか。

でも、どうかご安心ください。結論から言えば、今からでも決して手遅れではありません。毎年、あなたと同じように確定申告の期限が迫ってから「どうしよう…」と税理士事務所に駆け込んでくる美容師さんは、実はたくさんいらっしゃいます。専門家である税理士に依頼すれば、この絶望的な状況から解放され、正しくスムーズに確定申告を終えることが可能です。

この記事では、そんなあなたのための「駆け込み寺」として、税理士にすべてをお任せして無事に申告を終えるまでの全手順を、分かりやすく解説していきます。

1.1 手遅れではない!今すぐ税理士に相談すべき3つの理由

「自分でなんとかしなきゃ」と焦る気持ちも分かりますが、時間がない中で無理に進めても、ミスが増えたり、本業に支障が出たりするだけです。なぜ今すぐ税理士に相談すべきなのか、その明確な理由を3つご紹介します。

1.1.1 理由1:膨大な時間と手間から解放され本業に集中できる

1年分の領収書を整理し、会計ソフトに入力し、勘定科目を仕分ける…この作業には、慣れていないと数十時間、場合によってはそれ以上の時間がかかります。その時間を、お客様への施術や技術の練習、新しいメニュー開発や集客といった、あなたの売上に直結する本来の業務に集中させるべきだとは思いませんか?税理士に任せることは、単なる外注ではなく、あなたの貴重な時間を買うための最も賢い投資なのです。

1.1.2 理由2:申告ミスによる追徴課税のリスクを回避できる

確定申告は、専門知識が必要な複雑な手続きです。特に個人事業主である美容師の場合、どこまでが経費として認められるのか判断が難しいケースも少なくありません。もし知識不足から申告内容に誤りがあれば、後日、税務署から指摘を受け、本来納めるべき税金に加えて、ペナルティとして重い追徴課税や延滞税が課されるリスクがあります。プロに任せることで、こうした申告ミスを防ぎ、将来の不安から解放されます。

1.1.3 理由3:プロの視点で最大限の節税が期待できる

税理士は、税金のプロフェッショナルです。あなたが「これは経費にならないだろう」と思い込んでいる出費の中にも、実は経費として計上できるものが隠れているかもしれません。例えば、スキルアップのためのセミナー参加費、情報収集のための美容業界誌、撮影モデルの衣装代など、美容師特有の経費を漏れなく計上し、青色申告特別控除などの制度を最大限に活用することで、支払う税金を合法的に抑えることができます。結果的に、税理士費用を支払っても手元に残るお金が増えるケースも珍しくありません。

1.2 この記事を読めば「丸投げ」までの全ステップがわかります

「税理士に頼むメリットはわかったけど、何から始めればいいの?」「領収書がぐちゃぐちゃの箱詰めのままでも本当に大丈夫?」「料金は一体いくらかかるの?」といった、次から次へと湧き上がる疑問や不安も、この記事を読み進めればすべて解消できます。

美容師に強い税理士の探し方から、問い合わせ、契約、申告完了までの具体的な流れ、そして気になる料金の目安まで、あなたが今すぐ行動に移すために必要な情報を網羅しました。さあ、焦りと不安を安心に変えるための第一歩を、次の章から一緒に踏み出しましょう。

2. なぜ美容師は帳簿付けを後回しにしてしまうのか

「確定申告の時期が近づいているのに、2025年分の帳簿付けに全く手をつけていない…」美容師として働く多くの方が、毎年同じ悩みを抱えています。お客様を美しくすることに情熱を注ぐ一方で、なぜ経理作業は後回しになってしまうのでしょうか。その背景には、美容師特有の事情が複雑に絡み合っています。

2.1 理由1:本業が多忙すぎる立ち仕事

美容師の仕事は、朝から晩まで立ちっぱなしのハードな肉体労働です。カット、カラー、パーマ、シャンプーといった施術はもちろん、お客様との会話やカウンセリングにも神経を使います。営業時間が終わっても、後片付けやミーティング、翌日の準備、若手はカットモデルでの練習など、休む暇もありません。特に年末や春先の繁忙期には、休憩もままならない日が続くことも珍しくないでしょう。クタクタになって帰宅した後、山積みの領収書やレシートを整理し、会計ソフトに入力する気力と体力が残っていないのは、当然のことと言えます。

2.2 理由2:経理や会計の知識に苦手意識がある

美容師を目指す方の多くは、専門学校で技術やデザインを中心に学んできました。そのため、簿記や経理といった分野に触れる機会が少なく、「勘定科目」「仕訳」「減価償却」といった専門用語を聞くだけで、苦手意識を感じてしまう方がほとんどです。いざ帳簿付けを始めようとしても、「このハサミは消耗品費?それとも工具器具備品?」「この講習会の費用はどこまで経費になるの?」といった疑問が次々と湧き出てきます。間違った申告をして税務署から指摘されることへの不安も、作業への第一歩をさらに重くさせてしまうのです。

2.3 理由3:クリエイティブな仕事と事務作業のギャップ

お客様一人ひとりに合わせたスタイルを提案し、創造性を発揮する美容師の仕事は、まさにクリエイティブそのものです。感性を研ぎ澄まし、常に新しいトレンドを追い求める日々の業務に、大きなやりがいを感じていることでしょう。その一方で、帳簿付けは数字と向き合い、ルールに沿って淡々と処理を進める地道な作業です。このクリエイティブな本業と、ロジカルな事務作業との間にある大きなギャップが、モチベーションを維持するのを難しくしています。「面倒な事務作業よりも、一人でも多くのお客様を素敵にしたい」という想いが強くなるほど、経理作業は後回しになりがちです。

2.4 理由4:「後でまとめてやろう」という先延ばし癖

「今日のレシートは数枚だけだから、週末にまとめてやろう」「今月は忙しいから、来月にまとめて…」そう考えているうちに、気づけば確定申告の期限直前。引き出しの中には、1年分の領収書やレシートがぐちゃぐちゃに溜まっている…という経験はありませんか。最初は軽い気持ちで先延ばしにしたとしても、一度溜まってしまった膨大な量の書類を前にすると、どこから手をつけていいか分からず途方に暮れてしまいます。この「見て見ぬふり」が、さらなる先延ばしを生み、最終的に「もう自分では無理だ」という状況に陥ってしまうのです。

3. 税理士にお任せする前に知っておくべき確定申告の基礎知識

「帳簿付けが全くできていないけれど、税理士さんに丸投げしていいのだろうか…」と不安に思う方も多いでしょう。もちろん、専門家である税理士に依頼すれば問題なく申告は完了しますが、ご自身で確定申告の最低限の知識を持っておくことで、税理士とのやり取りがスムーズになり、今後の経営にも役立ちます。ここでは、美容師として独立した個人事業主が押さえておくべき確定申告の基礎知識をわかりやすく解説します。

3.1 青色申告と白色申告の違い

個人事業主の確定申告には、「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。どちらを選ぶかによって、納税額が大きく変わる可能性があるため、その違いを理解しておくことが重要です。

青色申告は、節税効果が非常に高い申告方法です。最大のメリットは「青色申告特別控除」で、一定の要件を満たすことで最大65万円または55万円を所得から差し引くことができます。つまり、課税対象となる所得が減るため、所得税や住民税を安く抑えられます。その他にも、赤字を翌年以降3年間にわたって繰り越せる「純損失の繰越し」や、家族への給与を経費にできる「青色事業専従者給与」といった特典があります。ただし、この特典を受けるためには、原則としてその年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を税務署に提出し、複式簿記という正規のルールに則った帳簿付けが必要です。

一方、白色申告は、事前の申請が不要で、簡易な帳簿付けで申告できる手軽さがメリットです。しかし、青色申告のような特別な控除や節税メリットはほとんどありません。「帳簿付けが全くできていない」という状況でも、税理士に依頼すれば、過去の取引を整理して青色申告の要件を満たせる可能性もあります。どちらが有利になるか、どの申告方法が可能かは、プロである税理士に相談して判断してもらうのが最も確実な方法です。

3.2 確定申告をしないとどうなる?

「忙しくて申告期限を過ぎてしまった」「売上が少ないから申告しなくてもバレないのでは?」と考えてしまうかもしれませんが、確定申告をしない(無申告)ことのペナルティは非常に重く、事業継続にも影響を及ぼす可能性があります。

まず、本来納めるべき税金に加えて、厳しいペナルティとして「追徴課税」が課されます。代表的なものに、申告が遅れたことに対する罰金である「無申告加算税」や、納税が遅れた日数に応じて利息のように課される「延滞税」があります。特に、意図的に所得を隠したと判断された場合には、最も重い「重加算税」が課され、本来の税額に加えて最大40%もの税金を支払わなければならなくなるケースもあります。

さらに、ペナルティは税金だけに留まりません。確定申告の情報は、国民健康保険料や住民税の算定基礎にもなっています。無申告の状態では、国民健康保険料の軽減措置が受けられなかったり、正確な保険料が算出されず後から高額な請求が来たりするリスクがあります。また、所得を証明する「課税証明書」が発行できないため、住宅ローンや自動車ローンなどの審査が通らない、事業の融資が受けられない、お子様の保育園の入園手続きができないなど、社会的な信用を失い、生活の様々な場面で不利益を被ることになります。手遅れになる前に、一日でも早く税理士に相談し、正しい手続きを進めることが何よりも大切です。

4. 美容師に強い税理士の探し方と選び方のポイント

「税理士なら誰でも同じ」と考えていませんか?実は、税理士にも得意な業種や分野があります。多忙な美容師さんが帳簿付けから確定申告までを安心して任せるためには、美容業界の事情を深く理解してくれるパートナーを見つけることが何よりも重要です。ここでは、後悔しない税理士選びのために押さえておきたい3つの重要ポイントを詳しく解説します。

4.1 ポイント1 料金体系が明確か

税理士に依頼する上で最も気になるのが「料金」ではないでしょうか。特に、帳簿付けを全くやっていない状態からの「丸投げ」となると、一体いくらかかるのか不安に感じるのは当然です。だからこそ、契約前に料金体系がクリアになっている税理士事務所を選ぶ必要があります。

まず確認したいのは、見積もりの内容です。単に「確定申告一式」と記載されているだけでなく、「記帳代行料」「決算料」「申告書作成料」など、何にいくらかかるのかが詳細に記載されているかをチェックしましょう。後から「これは別料金です」といった追加請求が発生するトラブルを防ぐためです。また、初回相談の際に、ご自身の売上規模や領収書の枚数などを正直に伝えた上で、最終的に支払う金額の総額がどのくらいになるのか、概算でも良いので確認しておくことを強くおすすめします。

4.2 ポイント2 コミュニケーションがスムーズか

税理士は、あなたの大切なお金に関わる重要な相談相手です。そのため、専門的な知識があることはもちろんですが、それ以上に「相談のしやすさ」が重要になります。専門用語ばかりで説明が分かりにくかったり、高圧的な態度だったりすると、気軽に質問できずに不安を抱え込んでしまうことになりかねません。

初回相談は、税理士の人柄や相性を見極める絶好の機会です。あなたの初歩的な質問に対しても、専門用語をかみ砕いて丁寧に説明してくれるかどうかを確認しましょう。また、美容師という仕事柄、日中の電話対応が難しいことも多いはずです。LINEやChatwork、Zoomといったオンラインツールでのやり取りに柔軟に対応してくれるか、メールの返信は早いかなど、ご自身の働き方に合ったコミュニケーション手段が取れるかも大切な選定基準となります。

4.3 ポイント3 美容室の経費に詳しいか

これが最も重要なポイントと言っても過言ではありません。美容室の経営には、他の業種にはない特有の経費が数多く存在します。例えば、シャンプーやカラー剤などの材料費、シザーやドライヤーといった高額な道具代、技術向上のためのセミナー参加費、トレンドを学ぶための雑誌代、ホットペッパービューティーなどの広告宣伝費など、これらを適切に経費として計上できるかで、納める税金の額は大きく変わってきます。

美容業界の顧問実績が豊富な税理士であれば、どこまでが経費として認められるのか、その境界線を熟知しています。例えば、店舗兼自宅の家賃や水道光熱費の按分計算、スタッフへの福利厚生費など、節税につながる的確なアドバイスが期待できます。税理士事務所のホームページで「美容室のサポート実績」などを確認したり、初回相談の際に「美容師特有の経費で、見落としがちなものはありますか?」といった具体的な質問を投げかけてみたりして、その知見を確かめてみましょう。

5. 問い合わせから申告完了まで 税理士にお任せする流れ

「2025年の帳簿付けが全くできていない…」と焦っている美容師さんでも大丈夫です。信頼できる税理士を見つけさえすれば、確定申告はスムーズに完了します。ここでは、問い合わせから申告・納税が完了するまでの具体的なステップを、分かりやすく解説します。

5.1 初回相談と見積もり依頼

まずは、気になる税理士事務所に問い合わせて、初回相談を申し込みましょう。多くの事務所では無料相談を実施しています。この段階で重要なのは、あなたの状況を正直に、そして具体的に伝えることです。

以下の情報を事前にまとめておくと、相談がスムーズに進み、より正確な見積もりをもらうことができます。

  • 年間の売上のおおよその金額
  • 帳簿付けの状況(「全く手付かず」「レシートが箱に入ったまま」など)
  • 開業した年
  • 青色申告か白色申告か(不明な場合はその旨を伝える)
  • 会計ソフト(freeeやマネーフォワードなど)の利用状況

これらの情報をもとに、税理士が帳簿作成(記帳代行)から確定申告書の作成・提出までにかかる費用の見積もりを提示してくれます。複数の事務所に相談して、料金や対応を比較検討する「相見積もり」もおすすめです。

5.2 契約と必要書類の引き渡し

料金やサービス内容に納得できたら、正式に契約を結びます。契約後は、確定申告に必要な書類を税理士に引き渡すステップに移ります。美容師さんの場合、主に以下のような資料が必要になります。

  • 売上に関する資料:レジの締めデータ、予約サイトの売上管理画面、銀行の入金履歴がわかる通帳のコピーなど
  • 経費に関する資料:材料費、消耗品費、家賃、水道光熱費などの領収書やレシート、クレジットカードの利用明細
  • その他:国民健康保険料や国民年金保険料の控除証明書、生命保険料や地震保険料の控除証明書、ふるさと納税の寄付金受領証明書など

何が必要かわからない場合でも、税理士が丁寧にリストアップしてくれるので安心してください。

5.2.1 領収書やレシートは丸投げでOK?

はい、溜まってしまった大量の領収書やレシートも、基本的にはそのまま丸投げで問題ありません。税理士は領収書の整理から会計ソフトへの入力まで、すべてを代行してくれます。これが「記帳代行」サービスです。ただし、月ごとに封筒を分ける、事業用とプライベート用が混在している場合は付箋を貼るなど、簡単な仕分けをしておくと、税理士の作業効率が上がり、結果的に料金が安くなる可能性もあります。

5.2.2 会計ソフトのデータは必要?

もしfreee(フリー)やマネーフォワード クラウドといった会計ソフトを少しでも使っていた場合は、そのログイン情報を共有しましょう。入力途中のデータでも、税理士が引き継いで作業を進めてくれます。一方で、会計ソフトを一切使っていなくても、全く問題ありません。税理士がゼロから帳簿を作成してくれますので、ご安心ください。

5.3 税理士による帳簿作成と申告書作成

必要書類をすべて渡したら、あとはプロである税理士にお任せする時間です。税理士は預かった資料をもとに、会計帳簿を作成し、それに基づいて青色申告決算書(または収支内訳書)と確定申告書を作成します。この過程で、経費にできるかどうか判断が難しい支出について、税理士から質問の連絡が来ることがあります。その際は、速やかに回答しましょう。

5.4 申告内容の最終確認と納税

申告書が完成したら、税理士から内容について説明を受けます。売上、経費、所得、そして最終的に納めるべき税金の額がいくらになったのかを、しっかりと確認しましょう。不明な点があれば、遠慮なく質問してください。内容に納得したら、税理士があなたの代理で税務署へ電子申告(e-Tax)にて提出してくれます。最後に、確定した税額を期限内(原則として3月15日まで)に自分で納付して、すべて完了となります。納税方法には、口座からの自動引き落としである振替納税や、クレジットカード納付などがあり、どの方法が良いかも税理士に相談できます。

6. 【料金の目安】帳簿付けから確定申告まで税理士に任せる費用

「繁忙期で帳簿付けが全く手付かず…税理士に丸投げしたいけど、一体いくらかかるんだろう?」という不安は、多くの美容師さんが抱える共通の悩みです。税理士に支払う費用は、依頼する業務の範囲や事業規模、さらには領収書の整理状況によっても大きく変動します。ここでは、あなたが税理士に依頼する際の具体的な料金相場を、2つの視点から詳しく解説します。

ここでご紹介する料金は、あくまで一般的な目安です。最終的な金額は必ず税理士事務所に見積もりを依頼して確認するようにしましょう。

6.1 年間の売上規模による料金の違い

税理士費用を決定する最も大きな要因は、年間の売上高(事業規模)です。売上が大きくなるほど、処理すべき領収書や請求書の枚数(仕訳数)が増え、作業が複雑になるため、料金も高くなる傾向にあります。以下は、「記帳代行(帳簿付けの丸投げ)」と「確定申告書の作成・提出」をセットで依頼した場合の、年間の売上規模に応じた料金の目安です。

    • 年間の売上高が300万円未満の場合:5万円~10万円程度

個人で独立したばかりの美容師さんや、扶養の範囲内で働いているフリーランスの方がこの価格帯に該当します。比較的取引量が少ないため、料金も抑えめです。

    • 年間の売上高が300万円~500万円の場合:8万円~15万円程度

顧客も増え、事業が軌道に乗ってきた美容師さんが多い価格帯です。材料の仕入れや経費の種類も増えてくるため、料金も少し上がります。

    • 年間の売上高が500万円~1,000万円の場合:10万円~20万円程度

個人事業主として安定した売上がある場合の目安です。この規模になると、消費税の申告が必要になるケースも出てくるため、その分の料金が加算されることもあります。

    • 年間の売上高が1,000万円以上の場合:20万円~(個別見積もり)

法人化を検討するレベルの売上規模です。取引が非常に多く複雑になるため、多くの税理士事務所では個別見積もりとなります。

注意点として、これはあくまで領収書がある程度整理されている場合の料金です。全く手付かずの状態で段ボール一箱分の領収書を渡すような「完全丸投げ」の場合、仕訳作業の工数が増えるため、2万円~5万円程度の追加料金が発生することがあります。

6.2 顧問契約とスポット契約の料金比較

税理士との契約形態には、大きく分けて「スポット契約」と「顧問契約」の2種類があります。あなたの状況に合わせて最適な契約形態を選ぶことが、費用を抑えつつ適切なサポートを受けるための鍵となります。

6.2.1 スポット契約:確定申告だけを単発で依頼

スポット契約は、確定申告の時期だけなど、必要な時に必要な業務だけを単発で依頼する契約形態です。「2025年の帳簿付けと確定申告だけを乗り切りたい」という今回のケースでは、まずこのスポット契約を検討するのが一般的です。上記の売上規模別の料金は、このスポット契約を想定したものです。

  • メリット:年間のトータル費用を安く抑えられる。
  • デメリット:日々の経理や節税に関する相談はできない。経営状況をリアルタイムで把握しづらい。

6.2.2 顧問契約:年間を通して継続的にサポートを依頼

顧問契約は、毎月一定の顧問料を支払い、年間を通して税務や経営に関するサポートを受ける契約形態です。日々の記帳代行から月次の業績報告、節税対策、資金繰りの相談まで、幅広いサポートが受けられます。

  • 月額顧問料の目安:個人事業主の場合、月額1万円~3万円程度
  • 確定申告料の目安:月額顧問料の4~6ヶ月分

例えば、月額顧問料が2万円の場合、年間の費用は「2万円×12ヶ月+確定申告料8万円=合計32万円」といった形になります。

  • メリット:いつでも専門家に相談できる安心感がある。効果的な節税対策を提案してもらえる。金融機関からの融資を受ける際に有利になることがある。
  • デメリット:スポット契約に比べて年間の総額は高くなる。

「まずは今回の確定申告を何とかしたい」という方はスポット契約で依頼し、その税理士との相性や仕事ぶりを見た上で、来年以降の顧問契約を検討するという進め方が最も現実的で安心できる選択肢と言えるでしょう。

7. 美容師から税理士へのよくある質問 Q&A

ここでは、帳簿付けが全くできていない美容師さんから、税理士へ実際に寄せられることの多い質問をまとめました。税理士に相談する前の不安や疑問を解消しましょう。

7.1 Q. 領収書やレシートが未整理でぐちゃぐちゃですが、本当に依頼できますか?

はい、全く問題ありません。ご安心ください。多くの税理士事務所では、未整理の領収書やレシートの束をそのままお預かりし、整理・入力するところから対応しています。いわゆる「丸投げ」に対応している事務所は非常に多いです。

月ごとに分けたり、きれいにノートに貼ったりする必要もありません。段ボールや紙袋に入ったままの状態でお渡しいただいても大丈夫です。プロの目で必要なものとそうでないものを仕分けし、正確に帳簿を作成します。むしろ、ご自身で判断して捨ててしまう前に、まずは全ての書類をそのまま専門家に見せることが最も安全で確実な方法です。

7.2 Q. 美容師の場合、どこまでが経費として認められますか?

美容師の経費は多岐にわたりますが、基本的には「事業の売上を上げるために直接的に必要だった費用」が経費となります。具体的には以下のようなものが挙げられます。

  • シザーやコーム、ドライヤーなどの道具代
  • シャンプー、カラー剤、パーマ液などの薬剤仕入費
  • 最新の技術を学ぶためのセミナー参加費や研修費、関連書籍の購入費
  • お客様用の雑誌代やドリンク代
  • 店舗の家賃、水道光熱費、通信費
  • ホットペッパービューティーなどの広告宣伝費

また、自宅兼サロンの場合は、家賃や光熱費の一部を事業用として経費計上する「家事按分」が可能です。プライベートな食事代は経費になりませんが、取引先との打ち合わせでの飲食代は交際費として認められる場合があります。どこまで経費にできるかという判断は専門知識が必要なため、税理士に相談することで最大限の節税効果が期待できます。

7.3 Q. 開業したばかりで、帳簿付けも確定申告も全くわかりません。

開業当初は、本業であるサロンワークに集中したい時期であり、経理業務まで手が回らないのは当然のことです。むしろ、事業が軌道に乗る前の段階で税理士に相談するのは非常に賢明な判断と言えます。

税理士は、帳簿付けや確定申告の代行はもちろん、開業届や青色申告承認申請書の提出状況の確認、今後の資金繰りの相談、節税対策のアドバイスなど、経営全般のサポートを提供します。「何がわからないのかさえわからない」という状態でも、専門家が一つひとつ丁寧にヒアリングし、必要な手続きを明確にしてくれますので、安心してご相談ください。

7.4 Q. 確定申告の期限ギリギリですが、今からでも間に合いますか?

状況によりますが、諦めるのはまだ早いです。確定申告の期限(通常は3月15日)が迫っている場合でも、対応してくれる税理士はいます。ただし、期限が近づくほど税理士も繁忙期に入るため、特急料金が発生する可能性や、引き受けてくれる事務所が限られる場合があります。

もし期限を過ぎてしまった場合でも、無申告のまま放置するのが最も危険です。ペナルティとして無申告加算税や延滞税が課せられます。1日でも早く申告することが重要ですので、「もう手遅れだ」と自分で判断せず、まずは正直に状況を伝えて、一日でも早く税理士に相談してください。迅速に対応することで、ペナルティを最小限に抑えることが可能です。

7.5 Q. 会計ソフトを使っていませんが、依頼は可能ですか?

はい、会計ソフト(freeeやマネーフォワード クラウドなど)を一切使っていなくても全く問題ありません。税理士に帳簿付けから依頼する場合、お客様が会計ソフトを操作する必要はありません。必要なのは、売上がわかる資料(レジの締め帳や銀行通帳など)と、経費の領収書やレシート、請求書といった書類だけです。

税理士がそれらの資料をもとに、会計ソフトへの入力から決算書の作成、申告書の作成まで一貫して行います。将来的にご自身で入力したいという希望があれば、操作が簡単な会計ソフトの導入支援や指導を行ってくれる税理士もいますので、その旨も相談してみると良いでしょう。

8. まとめ

2025年の帳簿付けに全く手をつけていない美容師さんでも、手遅れではありません。結論として、今すぐ税理士に相談すれば確定申告は十分に間に合います。繁忙期に慣れない経理作業で貴重な時間と精神力を消耗するよりも、専門家である税理士に任せる方が賢明な選択です。

税理士に依頼する最大の理由は、あなたが本業であるサロンワークに集中できる環境を手に入れられることです。さらに、経費の計上漏れや申告ミスによる追徴課税のリスクを回避できるだけでなく、プロの視点から節税に関する有益なアドバイスを受けられる可能性もあります。領収書が整理できていなくても、多くの税理士は柔軟に対応してくれます。

この記事でご紹介した「美容師に強い税理士の選び方」や「依頼の流れ」を参考に、まずは無料相談などを利用して、信頼できるパートナーを探すことから始めてみましょう。一人で抱え込まず専門家の力を借りることが、確定申告の不安を解消し、ビジネスをさらに成長させるための第一歩です。

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この記事を書いた人

美容室のミカタのアバター 美容室のミカタ 美容室の支援実績が豊富な税理士・社労士・弁護士

美容室経営に深く関わる専門家が集い、「専門家を探す手間」「何度も同じ説明をするストレス」「誰に相談すべきかわからない不安」をすべて解消する「美容室のミカタ」。
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